セーラームーン

ひかり【亜美うさ】

今いるのは、あたしと亜美ちゃんしかいない。今日は、うさぎはマモちゃんとデートだし、みんなは遅れてくるみたい。
「なあに?ちびうさちゃん。わたしの顔をずっと見て」
「…………亜美ちゃんは,うさぎのことを恋愛として好きなんでしょ?」
「えぇ。そうよ」
びっくりした。亜美ちゃんなら上手く丸めてかわすと思ったのに…。それに、あたしが気づいてるのにも驚かないなんて…。
「……亜美ちゃんとうさぎじゃあ月とスッポンじゃん。……なんで、うさぎなんか好きなの?」
「そんなことないわよ。私にはない素敵なものを、うさぎちゃんは持ってるわ。わたしの方が傍にいていいのかしらと思ってしまうもの」
亜美ちゃんの照れたような顔。あたしは、もう亜美ちゃんの顔をまっすぐに見れなかった。
「……うさぎちゃんの素敵なところ、ちびうさちゃんも知ってると思うけど。」うさぎのいいとこなら知ってるよ。誰よりも傍にいたんだから。誰よりも………うさぎに近い存在なんだから。
「……知ってるよ。でも、どんなに想っても叶わない恋なんだよ。」
そういったら亜美ちゃんは悲しい顔をした。
「……そうね。叶わない恋。けどね…うさぎちゃんは私たちの光なの。いつでも私たちを導き助けてくれた。うさぎちゃんの光は暖かくて優しい。……きっと、うさぎちゃんに出会う前の私なんて死んでいるのと同じだったわ。うさぎちゃんの光を浴びている限り私は、どんな辛いことや苦しいことでも生きられるわ」
そういった亜美ちゃんは、どこか誇らしげで強い眼をしてた。
あたしは…いま無性に、うさぎに会いたくなった。

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