ばたばたばた ｢うさぎ。婚約のはなし聞いた。あれは親が勝手にいってるだけだから。だって君は星野を――うさぎ？｣ そうして次の日、星野は屋敷から姿を消しました。たった一枚のしおりを残して ｢…なによ、なんであのときの花を大事にとってるのよ。ばかぁ｣ ―幸せなってほしいんだ。うさぎ。 ――思い返せば何もかも、まどろみのなかの夢のよう ｢あれから四年よ｣ ｢早いものです｣ ｢何年もどこをふらついていたのよ｣ ｢各国をフラフラと。船が事故ったり大変でしたよ｣ ｢自業自得よ。｣ ｢おや手厳しい｣ ｢当然よ。恨んでるもの。許さないわ。｣ ｢おお｣ ｢一生恨んでやる。一生忘れないから。｣ ｢お嬢様ー｣ ｢あら呼んでるわ｣ ｢………幸せですか？｣ ｢もちろん｣ 選んだのも決めたのも歩いたのもわたしの ｢後悔なんてひとつもないわ。｣ ｢よかった。それだけが心残りでした。｣ ｢でも、そうね。どうしても言うなら祝福のキスくらいはさせてあげてもよくってよ。｣ ｢ぷっ …何だ そりゃ｣ そっと星野が額にキスをする 誰にも知らなくていい 痛むのはこの胸だけでいい 愛しい想いは ひっそりと庭にしずめて いつか柔らかい思い出になるでしょう 星野が姿を消したあと とどいた便りは たった一通 それは遠い異国で命を落としたというものでした ｢まったく、どうしようもない執事だわ。｣ ｢うさぎ、そろそろ始まるぞ｣ ｢まもちゃん！｣ それは、まるで夢のような日々でした ――――――――――――無駄に長いし分かりづれぇ。 [先頭ﾍﾟｰｼﾞを開く] [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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